屋根工事の悪徳業者

雪深い地方にお住まいの方なら、雪下ろしで屋根の上がることはあると思いますが、大抵のお宅ではせいぜい布団を屋根に広げて干したりする程度で、よほどのことがない限り屋根に上がる機会はないと思います。床下も同様で、床下を覗いてみる機会は滅多にないでしょう。自分の家なのに、屋根、屋根裏、床下など見たことがない所って意外にたくさんあるものです。注文住宅なら家を建てるときにそれなりに勉強したり調べたり、建てている途中に何度か足を運んで工事の進み具合を見に行くことはあると思います。建売住宅は間取りや外観などが購入の決め手になって、構造に関しては大まかな部分では分かっていても、細部に渡って確認することは難しいものです。外壁も壁紙も建具も素人目には良く見えても、実際はどのランクのものを使っているのか判断できません。住宅の購入は人生で最も大きな決心です。毎月コツコツと住宅ローンを払い続けていく覚悟を決め、やっと手にしたマイホームです。そこに住宅の専門家を装った人が、いきなり訪ねて来て「お宅の屋根が大変なことになっていますよ。屋根が潰れますよ、すぐに屋根工事が必要です。」とか、「床下の土台はシロアリにやられていますから、このまま放っておいたら家が傾いてしまいますよ」と言われたら、誰でも不安になって当然です。人間の心理を利用して不安を煽り、その隙間に入り込んでくるのが悪徳業者なのです。悪徳業者のセールスマンは家の問題点を大袈裟に指摘し、様々な口実を使って家に上がり込もうとします。彼らは営業のプロかも知れませんがしかし住宅のプロであるかどうかはわかりません。住宅に関する専門的な知識がどの程度あるのかも分かりません。単に売り込みたい商品について、専門用語をいくつか丸暗記しているだけで、一般の消費者と大きな違いはないといった場合すらあります。

このような屋根工事の業者は大抵、初めは安い金額を提示してくるので、「これぐらいの出費で直してくれるならありがたい」と思って工事を依頼してみたら、知らないうちに追加工事や高い材料を使ったなどと工賃を水増ししてきて、最終的にはびっくりする大金を請求されることもあります。 消費者も様々な情報を得て、悪徳業者に踊されないように常日頃注意していなければなりません。「屋根から雨がにじみ出ている可能性がある」「床下が湿っている」「床下が結露している」「基礎に亀裂が入っている」「屋裏の梁に亀裂がある」「小屋裏に湿気がある」など見えない部分についての指摘は、実際に有りもしない事実の場合が多いからです。屋根工事の悪徳業者はとにかく消費者の家に入り込むためにあらゆる手段を考えています。きっかけさえつかめれば、あとはお得意の口の上手さで消費者を信用させることができるからです。